「七人の侍」は、1954年の日本映画です。黒澤明監督の代表作。 映画史に残る名作として、世界中の人たちに愛されています。 ベネチア国際映画祭で監督賞(銀獅子賞)を受賞しました。 2009年にキネマ旬報(キネ旬)が発表した日本映画の「オールタイム・ベスト(史上最高)」ランキングで2位。読者投票では1位に選ばれました。 あらすじ、キャスト、ストリーミング動画配信の情報などを紹介します。(戸川利郎)
七人の侍とは
黒澤明監督による日本映画に類を見ない大型アクション時代劇。日本のみならず世界の映画界を驚嘆させ、アメリカでは6年後に原作権を獲得、『荒野の七人』を製作しヒットさせた。原作脚本の黒澤、橋本、小国の名前がタイトルに紹介され、日本映画の実力を海外に認めさせる効果があった。
上映時間3時間20分余という大作だが、登場する七人の役どころが細かに描き分けられ、志村喬の沈着果断な侍大将ぶり、静かな智将を演ずる宮口精二の姿が特に印象的であった。ヴェネチア映画祭銀獅子賞を受賞した。 (1954年 3時間27分)
あらすじ(ネタバレ注意)
戦国時代、貧しい農村の人たちは自衛のため七人の侍を雇い野盗の集団に立ち向かった。時は秋の刈り入れの季節。雇われたメンバーは、勘兵衛(志村喬)、五郎兵衛(稲葉義男)、久蔵(宮口精二)、平入(千秋実)、七郎次(加東大介)、勝四郎(木村功)と百姓の孤児、菊千代(三船敏郎)である。
村の防衛態勢が固められ、野盗との戦いが始まる。薄暮攻撃あり夜戦あり、豪雨のなかの人馬一体の白兵戦ありで、集団戦闘が繰り返される。凄惨な戦闘のすえ盗賊たちは全滅するが侍たちも四人の犠牲をだす。
新しい墓標の前で、勘兵衛はいう「あの百姓たちが勝ったのだ。百姓たちは土とともにいつまでも生きるのだ」。
参考:日本映画ベスト200―青春の数だけ名画がある (角川文庫)
見どころ
冒頭:野武士の脅威
野武士たちがある村を急襲しようとする。 しかし、前年の秋に米を奪ったばかりだったため、 いまは強奪すべきものがないと考え直す。 麦が実ったころに、また戻ってくることにした。 怪しい空模様を背景に、 シルエットが浮かぶオープニングシーン。 ジョン・フォード監督へのトリビュートだと言われる。
動画
「七人の侍」の動画配信の情報です。
ストリーミング配信
七人の侍は、Amazonビデオでストリーミング配信されています。
Amazonビデオ
予告編
Youtube(ユーチューブ)の予告編です。映画本編もYoutubeで有料で視聴できます。
スタッフ
監督: 黒澤明
脚本: 黒澤明、橋本忍、小国英雄
音楽: 早坂文雄
キャスト
島田勘兵衛 [ 志村喬 ]
菊千代 [ 三船敏郎 ]
岡本勝四郎 [ 木村功 ]
片山五郎兵衛 [ 稲葉義男 ]
七郎次 [ 加東大介 ]
林田平八 [ 千秋実 ]
久蔵 [ 宮口精二 ]
利吉 [ 土屋嘉男 ]
万造 [ 藤原釜足 ]
志乃 [ 津島恵子 ]
利吉の女房 [ 島崎雪子 ]